2022/03/22 間取り

二世帯住宅はリフォームではなくリノベーションが良い!?

「親世帯と突然生活を共にしなくてはならなくなってしまった!」

急ぎで二世帯住宅を取得しなくてはならなくなってしまったときに、リフォームにするべきなのか、それともリノベーションにするべきなのか判断に迷ってしまうことがあります。

今回のコラムでは、リフォームとリノベーションの違いやそれぞれの特徴、費用感などについてもご紹介していきます。

リフォームかリノベーションか迷われている方は参考にしてみてください。

 

リフォームとリノベーションの違いを理解しよう!

リフォームとリノベーションは同じように考えられがちですが、定義も異なればかかってくる費用も大きく異なります。それぞれの違いと特徴を簡単にご紹介しますので、しっかりと理解してご自身のイメージしている内容がどちらにあたるのか再確認してみましょう。

 

リフォームとは?

リフォームはもともと賃貸などで退去する時に行われる「原状回復」に由来しています。したがって、壁や天井を壊して間取りを新たに変更するようなことはありません。建物が劣化してしまっている箇所や古くなった住宅設備を刷新するなどがリフォームにあたります。リフォームにかかる費用はリノベーションに比べて安く済みます。

 

二世帯住宅へのリフォームはどんな内容?

二世帯住宅へのリフォームは、既存の建物の階段に手すりをつけたり、お風呂、トイレ、キッチンなどの住宅設備を広くして使いやすくしたり、ガスのものをIH、電気に変更して事故が起こりにくいものへと変更したりするなど、主に高齢者世帯の生活に合わせて行われることが多いのが特徴です。バリアフリーの内容が多くなる傾向にあります。

 

リノベーションとは?

リノベーションは、リフォームとは異なります。

住宅設備や内外装の刷新も行いますが、壁や天井、床など間取りに関わるところまで操作します。間取りが変わるところまで壁や床、天井を操作するのがリノベーションです。間取りが非常に重要になってくる二世帯住宅では、リフォームよりもリノベーションを選択される方がよいでしょう。

 

二世帯住宅へのリノベーションはどんな内容?

二世帯住宅へのリノベーションでは、各居室の大きさをコントロールすることが多いです。

例えば、親世帯が生活するエリアはそれほど部屋数が求められません。そこで、元々2部屋に居室を隔てていた壁を解体撤去し、大きな1部屋の居室にしたり、逆に子世帯の生活エリアでは子ども部屋を確保するために、新たに壁を設けて居室を増やしたりなど、間取りの内容が変更になります。

リノベーションでも当然バリアフリーの観点が重要視されますが、どちらかというと二世帯住宅での暮らし方にアプローチした内容になるのがリフォームとの違いです。

 

 

二世帯住宅へのリフォームでできることを詳しく!

親世帯との急な二世帯生活を行うにあたり、早急に親世帯に合わせたしつらえに変更が必要な際はリフォームをするのがよいでしょう。二世帯住宅のリフォームでよくあるのが、住宅のバリアフリー化です。バリアフリー用のリフォームで多いものについてご紹介します。

 

手すりの設置

二世帯住宅のリフォームでよくあるのが、階段や廊下への手すりの設置ではないでしょうか。歩行や階段の上り下りが大変になってきた、親世帯の生活を少しでも楽にしたいということで、二世帯生活を機に手すりの設置を検討される方が多いようです。費用も10万円程度で可能なものがあり、手軽に行いやすいです。

 

キッチンを変更

二世帯住宅のリフォームでは、キッチン設備の変更もよく行われます。特にガスコンロからIHコンロのキッチンに変える方が多いようです。高齢な親世帯の場合では、ガスが漏れていた場合なども稀にあります。安全性を考えるとIHキッチンにしておく方がよいのかもしれません。費用も25万円程度で変更が可能なものもあるので、心配な方は取り入れてみるのも良いのではないでしょうか。

 

玄関などの段差をなくす

二世帯住宅にする上で配慮が必要なのが、「段差」です。特に玄関まわりの段差はもっとも厄介です。今は健康でも将来的に車イスや介護が必要になったときに玄関の段差があると少し不便です。費用も玄関の規模にもよりますが、安いリフォーム業者だと30万円代からあるので、必要な場合は積極的に取り入れてみるとよいでしょう。

 

 

二世帯住宅へリフォーム?リノベーション?どちらがいいの?

私たちがおすすめしたいのは、リノベーションです。

リフォームは住宅設備などを新たに刷新することはできても、間取りまで変更することができないため、間取りが重要となる二世帯住宅では、リノベーションの方が向いています。

親世帯の所有物件を活用した二世帯住宅づくりなら、リフォームでインスタントな二世帯住宅を取得するのではなく、リノベーションで理想の二世帯住宅に近づけるのが良いでしょう。

 

安く、早く二世帯住宅を取得したい場合はリフォーム!

これまでご紹介した、二世帯住宅のリフォームの費用相場を見てもらうとわかるかもしれませんが、二世帯住宅のリフォームはとても安く行うことができるのが特徴です。例えば内装の壁紙(クロス)を張り替えたとしても100万円代で収まる場合がほとんどでしょう。親の介護などの急な二世帯生活の場合はリフォーム会社にリフォームの相談をされるのが良いかと思います。

 

二世帯住宅のリノベーションはリフォームに比べると費用がかかる

これまで、見てきた二世帯住宅のリフォームの費用感に比べ、リノベーションの場合は費用がグッと高くなります。その価格も1000万円をゆうに超えてくる場合もありますので、予め費用感を理解しておきましょう。

リノベーションは新築住宅の取得に比べると費用が安いです。

また、ローンを組むことができるのもポイントです。

 

二世帯住宅へのリノベーションは、こんな方におすすめ

「長く住む前提なので、リフォームでインスタントな二世帯住宅にするのは違うけど、新築で二世帯住宅をつくる費用的な余裕もない。」

そのような方には、既存建物を利用した二世帯住宅化のリノベーションをおすすめします。新築での二世帯住宅づくりはベストですが、リノベーションにも魅力があります。

リノベーションの改修の仕方によっては、住みながらの改修も可能で、余計な賃貸費用がかかる心配もありません。工期も費用も新築よりかかりませんが、間取りの変更も行えるのが大きなメリットです。しかし、心得ておかないといけない注意点などもありますので、事前に理解した上で、リノベーションを進めましょう。

 

 

二世帯住宅の間取りや設計、リノベーションでお困りの方

私たちは二世帯住宅の設計実績のある一級建築士事務所です。

一級建築士事務所として、法律や技術など建築に関する専門的なノウハウを駆使してお客様の二世帯住宅づくりを徹底的にサポートいたします。

ご家族の生活に合致した間取りの二世帯住宅をご希望の方は是非ご相談ください。