2022/02/10 間取り

二世帯住宅の間取りは50坪で足りる?土地の大きさについて

二世帯住宅を検討している方は「どのくらいの広さの土地が必要なのか?」ということで悩むことが多いようです。

 

土地といえば、広ければ広いほど困らない気がしますし、家の大きさも二世帯で生活することを考えると大きい方が良い気がしますよね。

 

今回のコラムでは、二世帯住宅の間取りにどのくらいの広さの土地が必要になるのかをご紹介します。

 

二世帯住宅の間取りには50坪の土地が必要?

二世帯住宅に必要な土地の大きさは50坪くらいの土地の大きさが必要だと言われています。

 

実際に二世帯住宅をご相談される方がだいたい40坪〜50坪程度の広さの土地で二世帯住宅を検討するケースが多いです。

 

もちろん、場合によっては、30坪〜40坪、あるいは20坪〜30坪の大きさの土地に二世帯住宅を新築される方もいらっしゃいますが、なぜ40坪〜50坪の広さの土地で二世帯住宅を新築される方が多いのでしょうか。

 

二世帯住宅の間取りに50坪の土地がいいのには理由がある!?

二世帯住宅の間取りに50坪の土地がいい理由として、次のものがあげられます。

 

・建蔽率、容積率といった法規制により建物の大きさが制限される

・将来的に住む人が減ってしまう

・建築費に対する満足度が高い

 

それぞれの理由について詳しくみていきましょう。

 

建蔽率と容積率といった法規制により建物の大きさが制限される

20坪の土地や30坪の土地を購入しても、そのまま20坪、30坪の二世帯住宅が建つわけではありません。

 

実際には、建築基準法の建蔽率(=けんぺいりつ)や容積率によって敷地に建てられる建物の大きさが制限されることを理解しておきましょう。

 

建蔽率(=けんぺいりつ)とは?

敷地面積に対する建築面積(建坪)の割合のことです。

建蔽率は土地がある市区町村の役所に問い合わせたり、役所のウェブサイトで調べたりすることで確認できます。

 

ご自身の検討されている土地の建蔽率が何%なのか、しっかりと把握しておきましょう。

 

容積率(=ようせきりつ)とは?

敷地面積に対する建築延べ面積の割合のことです。

こちらも建蔽率と同様の方法で確認することができます。

 

建蔽率と容積率の制限をシミュレーションしてみよう

二世帯住宅が建つのは住居系地域のため、ほとんどの場合、建蔽率60%、容積率200%程度になるでしょう。

 

緩和が適用された場合には80%まで建蔽率が引き上げられる場合がありますが、基本的には60%で考えておくと良いかもしれません。

 

つまり、30坪の土地だと、30坪(敷地面積)×0.6(建蔽率60%)=18坪(建築可能な建築面積)となります。

 

容積率が200%ですと3階建てまで建てることが可能で、54坪の二世帯住宅が建築可能です。ただし都内の場合ですと、1階は駐車スペースになることが多いので、実際に使える床面積は36坪程度になるということです。少し小さい気がしますよね。

 

50坪の土地にかかる建蔽率と容積率を考えてみましょう

 

50坪の場合は30坪の建築面積まで建築可能で、3階建までで考えると、90坪の床面積となります。

 

1階を駐車スペースとしても60坪分のスペースが確保できています。建築設計の世界では、人家族(3~4人)が生活するのに30坪程度の床面積が必要とされていますので、専門的な視点でみても十分だと言えます。

 

また、プランニングする上でも、30坪の建築面積の建物であれば、より多くの要望を反映することが可能です。様々な大きさの二世帯住宅がありますが、やはり50坪程度の土地の広さがあるとよいかと思います。

 

将来的に住む人が減ってしまう

二世帯住宅を建てる際に50坪程度の広さの土地がいい理由は、将来的に住む人が減ってしまった場合にもメンテナンスがしやすく、使い勝手も良いこともあげられるでしょう。

 

二世帯住宅というと、親、子、孫の三世代に渡っての生活を想定される方も多いと思いますが、実際に三世代が同時に住む期間は短いです。

 

親世帯がなくなってしまったり、子どもが独立してしまったりなど、様々な理由で住む人が減ってしまう傾向にあります。

 

大きな家を1世帯が維持管理するのは少し大変ですよね。

 

50坪程度の土地の大きさであれば、1階を駐車場として考えた際に60坪程度の床面積になります。60坪であれば、日々のお手入れも許容範囲です。

 

建築費に対する満足度が高い

50坪程度の広さの土地に二世帯住宅を建てると、建築費に対する費用対効果が高いと考えられるでしょう。

 

50坪程度の土地の大きさですと1フロア30坪程度の大きさになり、二世帯で暮らすのにちょうどいい大きさ、そして将来的な有効活用の際にも検討の幅が少なくならない大きさとなるからです。

 

要望もしっかりと反映できる大きさのため、支払った金額に対してできた二世帯住宅への満足度をしっかりと感じることができます。

 

二世帯住宅の間取り、50坪の土地に建てるならどんな間取り?

50坪程度の広さの土地で二世帯住宅をお考えの方は完全分離型の間取りタイプを希望される方が多いです。

 

床面積としても十分に実現可能性が高いので、希望される方が多いです。

 

完全分離型は世帯間のトラブルが少ないという理由で人気がありますが、知っておかないと後で後悔してしまうポイントがあります。

 

完全分離型の間取りの特徴について事前にしっかりと理解しておきましょう。

 

 

二世帯住宅の間取りや設計、リノベーションでお困りの方

私たちは二世帯住宅の設計実績のある一級建築士事務所です。

一級建築士事務所として、法律や技術など建築に関する専門的なノウハウを駆使してお客様の二世帯住宅づくりを徹底的にサポートいたします。

 

ご家族の生活に合致した間取りの二世帯住宅をご希望の方は是非ご相談ください。